ビルドベース

建築・土木の実務用語・法規・資格の「答え」と「根拠」に最短で辿り着く専門メディア

異種用途区画とは?法27条の該当条件と1時間準耐火・緩和告示

/更新:

異種用途区画は、建築物の一部が建築基準法27条1項各号・2項各号・3項各号のいずれかに該当する場合に、その部分とその他の部分を分ける防火区画です。用途や管理者が異なるだけで、令112条18項の区画が必ず必要になるわけではありません。

原則の仕様は、1時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁又は特定防火設備です。区画の開口部に用いる特定防火設備には、令112条19項2号による遮煙性能なども必要です。例外は同条18項ただし書・令和2年告示250号、又は令129条の2に基づく全館避難安全性能の確認など、条件を満たす場合に限られます。

まず用途・階・床面積から法27条への該当性を確認し、次に区画の境界と仕様を決めます。本記事では、異種用途区画、住戸の界壁、竪穴区画、配管・風道の貫通処理を分けて説明します。法令は2026年10月5日に現行原文を確認しています。

異種用途区画の定義と1時間準耐火の仕様

異種用途区画の要否と、建築物の主要な構造部分に求められる防火性能は、別々の確認事項です。「耐火建築物であるから異種用途区画は不要」「用途が違うから必ず必要」という判断はできません。

令112条18項が区画材に求めるのは、1時間準耐火基準に適合する準耐火構造です。「1時間耐火構造」という別の性能区分へ読み替えず、採用する床・壁の告示仕様や認定仕様を確認します。

令112条18項が定める用途が異なる部分の区画

令112条18項の入口は、建築物の一部が法27条1項各号、2項各号又は3項各号のいずれかに該当することです。その該当部分とその他の部分との境界を区画します。特殊建築物という用途名だけでなく、各号が定める階や面積などまで確認する必要があります。

確認事項異種用途区画の原則
適用対象法27条1〜3項各号に該当する部分とその他の部分(令112条18項)
床・壁1時間準耐火基準に適合する準耐火構造(令112条18項)
区画の開口部特定防火設備。遮煙性能・閉鎖時の安全・避難への支障などは令112条19項2号で確認

管理区分や利用者の違いは計画上の確認事項ですが、これらを令112条18項の独立した発動条件にしてはいけません。警報設備等による例外を使う場合も、後述する告示250号の全条件を満たす必要があります。

防火設備に求められる遮煙性能と令112条19項

異種用途区画に用いる特定防火設備は、令112条18項に加えて19項2号の構造要件に適合させます。同号は18項の区画に用いる特定防火設備を対象としており、避難上・防火上支障のない遮煙性能を要求しています。

  • 常時閉鎖・作動した状態にあるか、随時閉鎖・作動できること。
  • 閉鎖・作動時に周囲の人の安全を確保できること。
  • 主たる避難通路の通行部分に設ける場合、閉鎖・作動後も避難に支障がないこと。
  • 遮煙性能を持ち、常時閉鎖・作動した状態にあるもの以外は、火災による煙の発生で自動的に閉鎖・作動すること。

これらの要件を満たす告示による構造方法又は大臣認定による方法を選びます。特定防火設備の定義は令112条1項にあり、通常の火災による加熱開始後1時間、加熱面以外の面に火炎を出さない性能を含みます。法2条14号は大規模の修繕の定義であり、防火設備の根拠条項ではありません。

配管の隙間充填は令112条20項、風道の貫通処理は21項です。防火戸の遮煙性能を確認する19項と分けて、図面・施工仕様を照合します。

建築基準法27条に基づく該当性と判定手順

判定手順は、法別表第一(い)欄と令115条の3で用途を確認し、法27条各号が参照する階・床面積・数量などを拾う順です。法27条1項は特定主要構造部の倒壊・延焼防止性能と外壁開口部の防火設備を規定し、2項は耐火建築物、3項は耐火建築物又は所定の準耐火建築物とすることを規定しています。

法27条1項を、すべて「耐火建築物にする義務」と説明するのは正確ではありません。構造方法の選択には令110条や平成27年国土交通省告示255号などが関係します。同告示は特定主要構造部の構造方法等の規定であり、令112条18項ただし書による警報設備等の例外を定める告示250号とは役割が異なります。

法27条の区分用途・階・規模の主な条件
1項1号別表第一(い)欄(一)〜(四)の用途に3階以上の階を供するもの。ただし階数3・延べ面積200㎡未満の除外あり
1項2号(一):客席200㎡以上(屋外観覧席は1,000㎡以上)。
(二):2階の用途部分300㎡以上(病院・診療所は患者の収容施設がある場合)。
(三):用途部分2,000㎡以上。
(四):2階の用途部分500㎡以上
1項3号・4号(四)の用途部分3,000㎡以上。また、劇場・映画館・演芸場で主階が1階にないもの(階数3以下・延べ面積200㎡未満の除外あり)
2項倉庫等:その用途に供する3階以上の部分の合計200㎡以上。自動車車庫・自動車修理工場等:その用途に3階以上の階を供するもの
3項倉庫等:その用途部分の合計1,500㎡以上。自動車車庫・自動車修理工場等:その用途部分の合計150㎡以上。所定の危険物の貯蔵場・処理場は、危険物の除外と数量の限度を別途確認

上表の(一)〜(四)は、劇場等、病院・ホテル・共同住宅等、学校・体育館等、百貨店・飲食店・物品販売店舗等の用途区分です。具体的な用途と類似用途は法別表第一・令115条の3の列挙を確認してください。物品販売店舗の類似用途には床面積10㎡以内のものを除く条件もあります。

1項1号の「階数3・延べ面積200㎡未満」の除外では、病院・収容施設のある診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎、寝室のある児童福祉施設等について、令110条の4・110条の5による警報設備の条件があります。また、この除外は1項1号についてのもので、1項2〜4号などへの該当まで一括してなくすものではありません。

床面積を集計する対象は「建物全体」「客席」「2階」「3階以上」「当該用途部分」で異なります。法27条4項による別建築物みなし部分がある計画では、その適用も確認します。

複合用途ビルにおける店舗と事務所の境界判定

店舗と事務所が同じ建築物に入るだけで、必ず異種用途区画が必要になるわけではありません。店舗部分が法27条1項各号等に該当するかを確認し、該当する場合に、その他の部分との境界へ令112条18項を適用します。

例えば、2階の物品販売店舗部分が500㎡以上であれば、法別表第一(四)と法27条1項2号の条件を確認します。3階以上で店舗用途を計画する場合は1項1号とその除外条件、店舗用途部分の合計が3,000㎡以上の場合は1項3号も確認します。事務所だけを理由に法27条の特殊建築物に該当させることはありませんが、面積区画・竪穴区画などは別途適用を判定します。

編集部の実務上の助言:共用廊下や階段を含む用途部分の範囲を色分けし、区画線を平面図・断面図で連続して追います。管理者の区切りをそのまま法的な区画線にせず、用途の実態と各条項への該当を確認するためです。

階段の出入口は一律に特定防火設備とせず、階段の種別と根拠を確認します。令123条1項の屋内避難階段には同項6号の防火設備、特別避難階段では3項10号により屋内からバルコニー・付室へは特定防火設備、そこから階段室へは防火設備を求めます。異種用途区画の境界と重なる箇所は、両方の適用要件を満たす仕様を選びます。

寄宿舎の間仕切壁と共同住宅の界壁を区別する

令114条1項は長屋・共同住宅の各戸の界壁を、2項は寄宿舎・下宿・ホテル・学校等の防火上主要な間仕切壁を規定しています。両項とも準耐火構造とし、所定の例外を除き小屋裏又は天井裏まで達せしめる規定です。1項に寄宿舎を一括して含めたり、「100㎡を超えた場合に区画する規定」と説明したりしてはいけません。

自動スプリンクラー設備等設置部分その他大臣が定める部分の界壁・間仕切壁には除外があり、令112条4項各号に該当する強化天井の部分には小屋裏・天井裏へ達せしめることの例外があります。用途変更の際は、壁の性能と天井裏の連続性をそれぞれ確認します。

100㎡という数字は、例えば令128条の5第1項の内装制限に、法別表第一(い)欄(二)の用途に供する主要構造部が準耐火構造の特殊建築物(特定主要構造部が耐火構造であるものを含む。)で、その用途部分が100㎡以内ごとに準耐火構造の床・壁又は所定の防火設備で区画されている場合、その部分の居室を除く条件として現れます(共同住宅の住戸は200㎡以内ごと)。これは令114条の界壁・間仕切壁の一般的な面積基準ではありません。

界壁・間仕切壁と異種用途区画が重なる場合は、各条項が要求する性能・範囲をともに満たすことが必要です。単に「耐火構造を優先する」という説明では、遮煙性能や壁の到達範囲の確認が抜けます。

自動火災報知設備等による区画緩和の適用条件

警報設備等による異種用途区画の例外は、令112条18項ただし書と令和2年国土交通省告示250号にあります。令112条20項は配管と防火区画の隙間充填を定める項で、設備設置による区画免除の規定ではありません。

告示250号は、法27条1〜3項各号に該当する「特定用途部分」が、次の用途に供される場合を対象にしています。

  • ホテル・旅館
  • 児童福祉施設等のうち、通所のみにより利用されるもの
  • 飲食店
  • 物品販売業を営む店舗

さらに、次の条件をすべて確認します。

  1. 特定用途部分と、それに接する部分のうち別の階にあるものとは、1時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁又は特定防火設備で区画する。
  2. 同じ階で特定用途部分に接する部分を、法別表第一(一)の劇場等、患者の収容施設がある病院・診療所、又は通所のみのものを除く児童福祉施設等の用途に供しない。
  3. 特定用途部分、及び同じ階でそれに接する部分の両方に、令110条の5による構造方法・設置方法の警報設備(自動火災報知設備に限る)を設ける。

この例外は、建物全体の区画を一括してなくす制度ではありません。スプリンクラーを設けたこと、又は法27条1項の倒壊等防止性能を満たしたことだけで適用できるものでもありません。

国交省の2020年4月1日付技術的助言は、両部分の在館者が一体的に利用し、同じ管理者が管理することを「望ましい」としています。これは告示の必須条件と区別して、運用計画の検討事項として扱います。

風道貫通部の防火設備と告示1376号の設置方法

換気・暖房・冷房の風道が令112条20項にいう準耐火構造の防火区画を貫通する場合は、令112条21項を確認します。大臣が防火上支障がないと認めて指定する場合を除き、貫通部分又はその近接部分へ所定の防火設備を設けます。異種用途区画の貫通には特定防火設備が必要です。

この防火設備は、煙の発生又は温度の急激な上昇により自動閉鎖し、閉鎖時に防火上支障のない遮煙性能を持つもので、告示による構造方法又は大臣認定に適合させます。すべての風道に「煙感知器連動だけ」を要求する条文ではありません。個々の認定仕様で感知・閉鎖方式を確認します。

設置方法を定める平成12年建設省告示1376号には、主要構造部への堅固な取付け、点検口・検査口などの条件があります。防火設備を区画の近接部分に設ける場合、その設備と区画との間の風道については、厚さ1.5mm以上の鉄板で造るか、鉄網モルタル塗その他の不燃材料で被覆します。「ダクト全体を必ず1.5mm以上」とする規定ではありません。

風道に防火設備を設けない指定の場合は、昭和49年建設省告示1579号などの用途・風道・ダクトスペースの条件を個別に確認します。昭和56年建設省告示1105号は腹起しに用いる木材の許容応力度に関する告示で、風道貫通部の緩和の根拠ではありません。

全館避難安全検証法による適用除外の判断基準

令129条の2第1項は、全館避難安全性能を有することが全館避難安全検証法で確かめられた建築物、又は大臣認定を受けた建築物について、令112条18項を含む列挙された規定を適用しないとしています。

検証法による経路には、主要構造部が準耐火構造(特定主要構造部が耐火構造であるものを含む。)又は不燃材料で造られた建築物という構造条件があります。法27条に該当しないことだけで、この性能が確認されたことになるわけではありません。

同条3項の全館避難安全性能は、どの火災室で出火しても、全員が地上まで避難を終えるまで、居室・主たる廊下・階段等に避難上支障がある高さまで煙・ガスが降下しない性能です。4項には、避難に要する時間で検証する経路と、煙・ガスの高さで検証する経路があります。

編集部の実務上の助言:適用除外の一覧と、検証計算の前提である用途、人数、開口部、排煙設備、区画の構造を図面に対応させて残します。検証後に区画や設備を変更する場合も、その前提への影響を確認するためです。

竪穴区画との重複と改修時の適合性

竪穴区画と異種用途区画は、それぞれの適用条件を判定します。令112条11項本文の竪穴区画は、所定の構造の建築物で地階又は3階以上の階に居室がある場合に、吹抜け・階段・昇降路・ダクトスペース等を他の部分から区画する規定です。同項各号による例外もあります。階ごとに用途が異なること自体が、竪穴区画の発動条件ではありません。

11項本文の仕様は準耐火構造の床・壁又は防火設備であり、18項は1時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁又は特定防火設備です。境界が重なる箇所では、各条項の要件を満たす仕様を確認します。避難階段・特別避難階段に求められる耐火構造の壁などは、令123条による別の要件です。

面積区画、界壁・間仕切壁、竪穴区画は独立した確認事項です。令112条22項・23項の別建築物みなしも、適用対象として列挙された1項や11〜13項等に関する規定であり、18項を一律に免除する規定ではありません。

平成30年改正法の施行等による項番整理と現行基準

古い資料を使う場合は、資料が対象とする施行日を確かめます。2018年9月25日施行版と2026年10月5日に確認した現行版では、令112条の同じ論点も項番号が異なります。

論点2018年版 → 現行版
法27条該当部分との異種用途区画12項 → 18項
区画に用いる防火設備の閉鎖等13項 → 19項
配管と区画の隙間充填14項 → 20項
風道貫通部の防火設備15項 → 21項

異種用途区画の床・壁を「1時間準耐火」から「1時間耐火」に引き上げたという変更ではありません。2018年版12項も1時間準耐火基準に適合する準耐火構造を規定しています。警報設備等による18項ただし書の例外は、2020年4月1日施行の告示250号と合わせて読みます。

告示も改正を受けています。平成27年告示255号は、令和6年告示221号による題名改正などを経て、令和7年告示998号(2025年11月1日施行)による改正が確認できます。古いPDFや新旧対照表を、そのまま現行全文として扱わないことが必要です。

用途変更における既存不適格と現行法適合

改正時点で適法に存在していた建築物等が新しい規定に適合しなくなった場合、法3条2項によってその規定の適用を受けない「既存不適格」となることがあります。既存不適格であることと、建築時から違反していたことは区別します。

用途変更時は、法87条3項による法27条等の準用とその例外、同条4項による法86条の7の準用などを確認します。類似用途間の変更に関する政令の指定もあり、「用途変更するなら全館を一律に現行法へ適合」「古い扉なら必ず交換」とは決められません。

  • 建築時・改修時の確認図書と、その時点で適用された規定を確認する。
  • 変更後の用途・階・面積から、法27条と区画規定の適用を判定する。
  • 既存不適格の扱い、用途変更・工事の範囲、緩和の適用を条項ごとに確認する。
  • 適合が必要となる区画について、床・壁・開口部・貫通部の現況と採用仕様を照合する。

このリストは編集部の調査・設計上の助言です。個別建築物については、現況資料と工事内容をもとに、特定行政庁又は確認審査機関との協議事項を整理します。

異種用途区画の設計ミスを防ぐ根拠の整理

区画の確認は「必要か」「どこを囲うか」「何で造るか」に分けると、取り違えを減らせます。法27条の用途・規模条件、令112条18項の区画線、19〜21項等の開口部・貫通部を順に図面へ対応させます。

以下のチェックリストは編集部の実務上の助言です。法的な適否は、それぞれの条項、採用する告示仕様又は認定仕様に照らして判断します。

配管貫通部と特定防火設備のチェックリスト

  • 床・壁:令112条18項の1時間準耐火基準に適合する仕様か。区画線が天井裏や床下を含めて連続しているか。
  • 開口部:特定防火設備の遮炎性能と、19項2号の遮煙性能・閉鎖方式・周囲の安全・避難時の通行を確認したか。
  • 配管の隙間:令112条20項の不燃材料充填を満たすか。認定による工法では、区画材、管の材質・外径、開口寸法、充填材、施工範囲が認定条件に合うか。
  • 管の構造:令129条の2の4第1項7号のイ・ロ・ハのどの経路を採用するか。同号ただし書の区画されたパイプシャフト等に該当するか。
  • 風道:令112条21項の防火設備の設置と構造、告示1376号の取付け・近接設置時の風道処理・点検口等を確認したか。

熱膨張材という材料名だけでは、認定工法への適合を判断できません。認定書・施工要領と現場の組合せを照合することが大切です。写真や施工記録を残すことは、完成後に見えなくなる貫通部を確認するための編集部の助言です。

現場へ判断根拠を伝えるための記録

図面への記載は、区画の名前に加えて、根拠条項・適用条件・構造仕様・開口部の仕様・貫通処理を一組にします。「以前これで通った」だけでは、用途や規模が変わった案件の根拠になりません。

国の法令・告示、自治体の条例・取扱い、メーカーの認定仕様、設計者の助言は、それぞれの役割を明記します。国交省技術的助言の「同一管理者が望ましい」を、告示250号の明文の必須条件として書くことも避けます。

異種用途区画の正確な理解とよくある疑問

要否は法27条への該当から、仕様は令112条18項から確認します。開口部・配管・風道は、それぞれ19項・20項・21項などへ分けて確認してください。ここからは、法27条に該当しない計画、用途変更、配管貫通の疑問を整理します。

法27条に該当しない場合でも、異種用途区画は必ず必要ですか?

いいえ。建築物の一部が法27条1〜3項各号のいずれにも該当しなければ、令112条18項を根拠とする異種用途区画の義務は発生しません。特殊建築物と事務所が混在すること、管理者が違うことだけでは同項の適用条件を満たしません。

ただし、面積区画、竪穴区画、共同住宅の界壁、寄宿舎の防火上主要な間仕切壁などは、別途判定します。また、法27条1項に該当しても、選択できる構造方法によって「耐火建築物」に限定されない場合があります。耐火建築物かどうかという名称だけで、18項の要否を判断しないでください。

用途変更時に、古い建物の既存区画をそのまま使えますか?

既存区画の性能と、用途変更後に適合が必要な範囲によります。法3条2項の既存不適格の扱い、法87条3・4項等による適用を確認したうえで、現況の床・壁・扉・貫通処理が要求仕様を満たすか照合します。

異種用途区画として現行18項・19項2号への適合が必要となる場合、遮煙性能を確認できない扉をそのまま適合品として扱うことはできません。一方、建設年が古いという理由だけで全交換と決めず、既存の告示仕様・認定仕様や施工状態を確認します。

用途変更の確認申請が必要かという手続の判定と、変更後の建物が満たすべき実体規定は分けます。法87条1項が準用する法6条1項1号の200㎡超という条件を、法27条又は異種用途区画の一律の面積基準として流用してはいけません。

1時間準耐火の区画を配管が貫通するとき、どの処理が必要ですか?

まず、管と区画の隙間は令112条20項によりモルタルその他の不燃材料で埋めます。次に、管そのものの構造を令129条の2の4第1項7号で確認します。同号は次の適合経路のいずれかを定めています。

  • イ:貫通部分と、その部分から両側それぞれ1m以内の管を不燃材料で造る。
  • ロ:用途・材質等に応じ、告示で定める外径の数値未満とする。
  • ハ:所定時間、反対側へ火炎を出す原因となる亀裂等を生じない大臣認定の構造とする。18項の異種用途区画の床・壁を貫通する場合は1時間の性能を確認する。

同号ただし書には、1時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁又は特定防火設備で他の部分から区画されたパイプシャフト・パイプダクト等の中にある部分の例外があります。すべての管に「必ず両側1mを金属管へ替える」とは判断できません。

風道の防火設備は令112条21項の別の確認事項です。配管の隙間充填・管の構造・風道の防火設備をまとめて令112条19項や告示1105号の規定と説明しないでください。

まとめ

異種用途区画は、法27条1〜3項各号に該当する部分とその他の部分を区画する規定です。仕様は1時間準耐火基準に適合する準耐火構造の床・壁又は特定防火設備で、開口部に用いる特定防火設備には遮煙性能等も求められます。

告示250号による例外は、対象用途、同じ階の隣接用途、別の階との区画、自動火災報知設備を合わせて確認します。全館避難安全検証は令129条の2の構造条件と性能確認を満たす経路です。配管・風道の貫通処理や、用途変更に伴う既存不適格の扱いも別々に判定してください。

同じ現場で隣に確認する項目

出典・確認した版

以下は2026年10月5日に原文を照合した資料です。法・令はe-Govの現行施行版、告示は原文と改正資料を区別して記載しています。